2012年 06月 28日
3人寄れば…
我が家のすぐ近くの畑で、農家の方がブルーベリーを栽培されています。
この季節になると離れたところから見てもわかるほど、木には藍色の実がびっしり。
毎年それを狙ってくる鳥さん達の被害にも遭われるのでしょう、ひと月程前からブルーベリー畑をすっぽり覆う形で網が張られていました。
ところが。
先週、その網にムクドリが1羽引っかかって死んでいるのをNeoが見つけたのです。
正確にはその日の朝、その子が天井部分の網に引っかかってもがいているところも見ていました。
でも、手の届く場所じゃないし、登校途中だったし、どうすることもできず・・・
心配しながら帰ってきた時には、もうその子はぶら下がったまま動かなくなっていたそうです。
「ママ、お墓作ってあげたいからあの鳥取って!」
と懇願されましたが、わたしでもちょっとやそっとじゃ手の届かない場所。
それに人の畑に勝手に入るのもためらわれて「ここの農家の方に任せよう」と言うことしかできませんでした。
結局、そのムクドリは今もまだぶら下がったまま。
他のムクドリに対する見せしめ?それとも単に手が届かないから?
横を通るたびに「悪いことしようと畑に入ったわけじゃないのに・・・」と何とも言えない気持ちになります。
そして今朝、また新たな1羽が同じように引っかかってしまっていたのです。
Neoとお友達は、また迎えるであろう悲しい結末を予想し、とてももどかしそうに登校していきました。
わたしも気になって、ちょうど通りに出ていたお向いさんと一緒に様子を見に行きました。
ぶらーんとぶら下がっている2羽目の犠牲者。
「嗚呼、ダメか...」と思った瞬間、その子がバタバタと羽をばたつかせたのです。
生きてる!!!
その瞬間、わたしの中にムクムクと使命感が湧いてきました。
助けなきゃ!!!
・・・でも、どうやって???
普通に手を伸ばしても、とても届かない場所。
「棒か何かでいけるかなぁ・・・」
人の畑に入るわけには・・・なんてためらいはどこへやら。
もう一人仲間がいるってだけでぐーんと気も大きくなるものです。
家から長い柄のほうきを持ってきて、ずかずかと網の中に入って行き、ムクドリに差し伸べてみました。
でも、全然ダメでした。
単に引っかかってるだけじゃなく、網が足にグルグルと絡み付いてしまっているのです。
バタバタ羽ばたいては、力尽きたようにぶらーんとぶら下がる・・・を繰り返すムクドリ。
わたしはとりあえずムクドリがぶら下がった状態になるのを防ぐべく、掲げたほうきの穂先にその子を乗せた状態のまま、どうしたものかと考え込んでしまいました。
その時、Neoと一緒に登校している友達のお母さんが通りかかりました。
野鳥救助隊へようこそ!!!(笑)
もう一人仲間が増え、ますます心強くなったわたしは、今度は畑にでっかい脚立を持ち込みました。
3番目の隊員が脚立に上がり、鳥の足に絡みついた糸を直接手で取ってあげようとしたもののそれもムリ。
「コレ、ちょっとやそっとじゃ外れないよ」
「網切るわけにいかないしねぇ・・・」
「それはまずいでしょ」
「畑の人呼んでくる?」
「でも、農家の人にとっては天敵だろうしね」
あーでもない、こーでもないと助ける方法を話し合ううちに・・・
「やっぱり、網切らなきゃ助けられないよ」
「ここで見殺しにはできないよね」
「切って、糸でつないじゃおっか」
「そうしよう、そうしよう!」
3人寄れば勇気も湧くものです(笑)
他人の畑に大きな脚立もろとも堂々と入り込み、網まで切ってしまおうってんですから!
こうして無事にムクドリを保護することに成功し、網も補修し、即席野鳥救助隊は解散したのでした。
宙づり状態のまま羽ばたき続けたためか、地面におろしてもぐったりして動かないムクちゃん。
猫に襲われちゃいけないと家へ連れて帰った時には、くちばしの先を地面に付けていないと身体を支えきれない程に弱っていました。
何をしてあげたらいいものか・・・
とりあえずお皿にお水を入れてあげ、ストレスを与えないよう離れたところから様子を見守ることにしました。
ムクドリをこんなによく見たのは初めてだったのですが、可愛い鳥です。
時々お水に口をつけていたムクちゃんは、次に見たときには傾いていた身体もしっかりし、頭も上がるようになっていて。
それから1時間くらい経った頃でしょうか・・・
「ママ、ピッピさんどこ~?いなくなってる~」
というnanaの報告で、ムクちゃんが無事に飛び立ったことを知ったのでした。ホッ。
ちょっぴり寂しかったけど、ホントに良かった!
いいことしたな、 という満足感でいっぱいになりました。
でも、同時に思ったのです。
絶対、わたし一人だったら助けてあげられてなかった。
脚立を持ち込み、網を切って・・・って作業は多分一人でも可能だけど、そんな大胆なこと一人じゃ絶対にできなかった。
できるのにできない。
それが決して悪いことではないとしても。
本物の善意とは言えないかもしれないですね。
今日は運が良かったです!
わたしにとっても、ムクちゃんにとっても。
次にまた同じことが起こったら・・・?
頑張って一人で助けに行けるかなぁ。
今までよりは少しだけそんな勇気も出せそうな気がします。
といいつつ、やっぱりお向いさんにはピンポンして助けを呼んじゃうかも?(笑)
もう決してこんなことが起こらないことを願うばかりです。
この季節になると離れたところから見てもわかるほど、木には藍色の実がびっしり。
毎年それを狙ってくる鳥さん達の被害にも遭われるのでしょう、ひと月程前からブルーベリー畑をすっぽり覆う形で網が張られていました。
ところが。
先週、その網にムクドリが1羽引っかかって死んでいるのをNeoが見つけたのです。
正確にはその日の朝、その子が天井部分の網に引っかかってもがいているところも見ていました。
でも、手の届く場所じゃないし、登校途中だったし、どうすることもできず・・・
心配しながら帰ってきた時には、もうその子はぶら下がったまま動かなくなっていたそうです。
「ママ、お墓作ってあげたいからあの鳥取って!」
と懇願されましたが、わたしでもちょっとやそっとじゃ手の届かない場所。
それに人の畑に勝手に入るのもためらわれて「ここの農家の方に任せよう」と言うことしかできませんでした。
結局、そのムクドリは今もまだぶら下がったまま。
他のムクドリに対する見せしめ?それとも単に手が届かないから?
横を通るたびに「悪いことしようと畑に入ったわけじゃないのに・・・」と何とも言えない気持ちになります。
そして今朝、また新たな1羽が同じように引っかかってしまっていたのです。
Neoとお友達は、また迎えるであろう悲しい結末を予想し、とてももどかしそうに登校していきました。
わたしも気になって、ちょうど通りに出ていたお向いさんと一緒に様子を見に行きました。
ぶらーんとぶら下がっている2羽目の犠牲者。
「嗚呼、ダメか...」と思った瞬間、その子がバタバタと羽をばたつかせたのです。
生きてる!!!
その瞬間、わたしの中にムクムクと使命感が湧いてきました。
助けなきゃ!!!
・・・でも、どうやって???
普通に手を伸ばしても、とても届かない場所。
「棒か何かでいけるかなぁ・・・」
人の畑に入るわけには・・・なんてためらいはどこへやら。
もう一人仲間がいるってだけでぐーんと気も大きくなるものです。
家から長い柄のほうきを持ってきて、ずかずかと網の中に入って行き、ムクドリに差し伸べてみました。
でも、全然ダメでした。
単に引っかかってるだけじゃなく、網が足にグルグルと絡み付いてしまっているのです。
バタバタ羽ばたいては、力尽きたようにぶらーんとぶら下がる・・・を繰り返すムクドリ。
わたしはとりあえずムクドリがぶら下がった状態になるのを防ぐべく、掲げたほうきの穂先にその子を乗せた状態のまま、どうしたものかと考え込んでしまいました。
その時、Neoと一緒に登校している友達のお母さんが通りかかりました。
野鳥救助隊へようこそ!!!(笑)
もう一人仲間が増え、ますます心強くなったわたしは、今度は畑にでっかい脚立を持ち込みました。
3番目の隊員が脚立に上がり、鳥の足に絡みついた糸を直接手で取ってあげようとしたもののそれもムリ。
「コレ、ちょっとやそっとじゃ外れないよ」
「網切るわけにいかないしねぇ・・・」
「それはまずいでしょ」
「畑の人呼んでくる?」
「でも、農家の人にとっては天敵だろうしね」
あーでもない、こーでもないと助ける方法を話し合ううちに・・・
「やっぱり、網切らなきゃ助けられないよ」
「ここで見殺しにはできないよね」
「切って、糸でつないじゃおっか」
「そうしよう、そうしよう!」
3人寄れば勇気も湧くものです(笑)
他人の畑に大きな脚立もろとも堂々と入り込み、網まで切ってしまおうってんですから!
こうして無事にムクドリを保護することに成功し、網も補修し、即席野鳥救助隊は解散したのでした。
宙づり状態のまま羽ばたき続けたためか、地面におろしてもぐったりして動かないムクちゃん。
猫に襲われちゃいけないと家へ連れて帰った時には、くちばしの先を地面に付けていないと身体を支えきれない程に弱っていました。
何をしてあげたらいいものか・・・
とりあえずお皿にお水を入れてあげ、ストレスを与えないよう離れたところから様子を見守ることにしました。
ムクドリをこんなによく見たのは初めてだったのですが、可愛い鳥です。
時々お水に口をつけていたムクちゃんは、次に見たときには傾いていた身体もしっかりし、頭も上がるようになっていて。
それから1時間くらい経った頃でしょうか・・・
「ママ、ピッピさんどこ~?いなくなってる~」
というnanaの報告で、ムクちゃんが無事に飛び立ったことを知ったのでした。ホッ。
ちょっぴり寂しかったけど、ホントに良かった!
いいことしたな、 という満足感でいっぱいになりました。
でも、同時に思ったのです。
絶対、わたし一人だったら助けてあげられてなかった。
脚立を持ち込み、網を切って・・・って作業は多分一人でも可能だけど、そんな大胆なこと一人じゃ絶対にできなかった。
できるのにできない。
それが決して悪いことではないとしても。
本物の善意とは言えないかもしれないですね。
今日は運が良かったです!
わたしにとっても、ムクちゃんにとっても。
次にまた同じことが起こったら・・・?
頑張って一人で助けに行けるかなぁ。
今までよりは少しだけそんな勇気も出せそうな気がします。
といいつつ、やっぱりお向いさんにはピンポンして助けを呼んじゃうかも?(笑)
もう決してこんなことが起こらないことを願うばかりです。
by cozy0924
| 2012-06-28 16:52